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23区 廃プラ焼却スタート
東京23区には現在21の清掃工場45炉の焼却炉と8カ所の灰溶融施設に、合計17炉もの施設があるが、今年から今までは不燃物とされていた廃プラの焼却がスタートする。
理由は、高温で燃やして灰にすることで埋立て処分場の確保を図るのだそうだ。


しかし焼却の処理能力にはまだ余裕があるために、家庭ゴミだけでなく産業廃棄物も受け入れているくらいだから、燃せるものがあればもっと燃やしたい!ということか。

また収集運搬は区、焼却は東京二十三区清掃一部事務組合、埋立ては東京都という区分があり、ゴミ政策全体のイニシアチブを誰が取っているのかもよく判らないし、当然区民の声は届きにくいだろう。


分別回収や様々な意識づけによって家庭から出るゴミの量は年々減少してきた。ここで廃プラが一般ゴミになることで、せっかく芽生えたゴミ削減意識が低下して排出量がまた増えることはないのだろうか。また、廃プラ焼却によって1000種以上といわれる添加剤によるさらなる複合大気汚染に問題はないのだろうか。CO2は増えないのだろうか。
真夏には、大気は南風に乗って埼玉を直撃するだろう。健康被害が増加しなければいいが。
次々と疑問が出てくる。


本来は、ゴミの排出量を削減して焼却炉を順次閉鎖していくことを共通のゴールに設定すべきではなかろうか。そういった「あるべき姿」を丁寧に区民に説明して共感・合意形成していくことが政治の役割だと思う。

OKUTAは常に、使用建材・部材の製造負荷から廃棄負荷までを考慮して、持続可能なライフサイクルを追求する。


環境総研、池田さんのお話・ご意見を参考にさせていただきました。詳しくはこちらへ。
http://eritokyo.jp/independent/ikeda-col0600.html


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追伸:朝日新聞 2008/3/30 にこんな記事があった。

23区のごみを焼却している「東京二十三区清掃一部事務組合」で、組合発足から7年間に計11人の幹部が、受注側の焼却炉のプラントメーカー10社に天下りしていたことが朝日新聞の調べでわかった。いずれも焼却施設の選定や建設を担当したり、清掃工場長だったりした幹部。23区では90年代からごみの排出量が大幅に減少しているのに焼却施設の見直しは進んでおらず、メーカーとの不明確な関係もうかがわれる。(杉本裕明)
by Takumi-Yamamoto | 2008-04-27 16:43
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