電力のお勉強
今年はCO2排出削減に本格的に取り組むので、最近は様々なエネルギーについて勉強している。


僕たちが家庭から出している二酸化炭素(CO2)のうち、約4割は電力を使っている。

電力からのCO2排出量は、

(電力消費量)  ×  (その電力を1kWh作るときに出るCO2) 

で計算されるが、僕たちが省エネに励んだり、省エネ家電に切り替えたりして減らせるのは上の式の(電力消費量)であり、掛け算の相手となる(電力を1kWh作るときに出るCO2)は、太陽光発電などの自家発電以外は、それぞれの電力会社がどのような発電をくみあわせて発電しているかで決まってくる。

つまり電力消費量を減らすことと、発電によるCO2の削減は同じではないことを知っておく必要がある。電気はあくまで二次エネルギーであり、資源を燃焼してタービンを回す一次エネルギーとは別物。CO2排出は資源燃焼時に出るものなのだ。


電力は余裕を持って(余剰に)安定供給する必要があるので、季節や昼夜の需要変化に応じて、年中無休で常に発電しているベース電源、供給量を制御するための調整用ミドル電源、ピーク需要に対応するピーク電源の3種類が用意されている。

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(電気事業連合会資料より)

ベース電源は、 原子力を中心に流込式水力、石炭火力、
ミドル電源は、 石油・石炭火力、
ピーク電源は、 水力で構成されている。

水力発電は立ち上がりが早いので急なピークへの対応がしやすい。


先ほどの(1kWhの電力を作るときに出るCO2)は、これらの「何で発電するか」によって決まる。

最もCO2排出が少ないのは、中小規模の水力発電で、これを1として他と比較してみる(電力中央研究所報告書より、設備運用を含む)。

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中小水力:1
地熱 :1.4
原子力 :2
風力 :2.6
太陽光 :4.8
LNG火力(複合):47.2
LNG火力 :55.3
石油火力:67.5
石炭火力:88.6

火力発電系は特に排出量が多く、なかでも石炭火力は圧倒的に多いことが分かる。


近年、ほとんどの先進国が石炭火力発電を減らしつつあるのに、日本では近年、石炭火力発電が増えていることをご存じだろうか?

1990年から2005年の間に、日本の石炭火力発電はなんと2.5倍にも増えている(その他の発電は4%ほど減っている)。
この石炭火力発電の増加によって、この期間にCO2排出量が12%増えているそうだ。

またエネルギー税は他の資源に比べて、石炭に対する課税率が圧倒的に低い現状がある。
1tあたりのCO2に換算した場合、
ガソリン¥23,000、軽油¥12,000、LPG,LNG¥400、石炭¥290


これらを見る限り、制度的に石炭火力が増加している以上、CO2排出総量は減るどころか増加している現実が理解できる。


今後は、我々消費側の努力のみならず、電力会社(一次エネルギー)の両方に関心を向けていかなければいけない。

また電力送電による排熱・送電ロスが60%、つまり家庭には発電量の4割程度しか届いていない現実も知っておこう。


政治の無作為以外の何モノでもない。所詮、経済効果しか考えていないのだろう。


「石炭火力の増加は~いかがなものかと~私自身は思っております。」(麻生風)
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by Takumi-Yamamoto | 2009-01-14 17:19
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